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KIZUNA 日本カトリック海外宣教者を支援する会 JAPAN CATHOLIC ASSICIATION FOR AID TO OVERSEAS MISSIONARIES






『信徒が海外宣教する』

カトリック信徒宣教者会 野村昌樹神父
 カトリック信徒宣教者会―初めて、この名を耳にする方もいらっしゃることでしょう。活動の鼓動は以前からありましたが、今から六年前に司教団の認可を受け、正式に始まった会です。
 創設のきっかけとなったのは、数名の信徒の「海外での活動や生活を通して、日本や自分自身を見つめ直したい」という志を、一外国人宣教師が実現させていくために、組織の必要性を感じたところにあります。以来、多くの方々の関わりがあり、二十名余りの信徒宣教者を海外に送り出して来ました。
 現在は、東京の松原教会内に本部事務局を置き、パプア・ニューギニア、西サモア、フィリピン、ネパールに六名の信徒を派遣しています。
 日本の教会において、修道会の司祭やシスターはよく海外派遣が行なわれますが、信徒が組織だって海外派遣をする会はこの会のみです。22歳以上で二年以上の社会経験があれば、一年間の信徒宣教者としての養成を受けます。若者だけでなく、五十代の女性や家族でも派遣されています。宣教が、説教や儀式を中心とするのでなく活動や生活を通して行なわれる時、また、草の根レベルでの人との交流を実践して行く時、聖職者同様、信徒も大きな役割を果します。
物質的に豊かな日本から出て、また、自分を育ててくれた家族、友人、環境を離れ、自らを異なる価値観や、貧しく困難な状況へと置くことは、並大抵の決意ではありません。しかし、何も特別な信徒が派遣されるのではありません。ふつうの日本人の信徒です。
 ただ、その試練の奥にある神の愛への信頼に賭けた人達です。その意味で、信徒宣教者として派遣されることは、神からの召命だと言えるでしょう。日本のカトリックは、社会に働きかけるという点では、まだまだ遅れています。信徒数も人口の0・4%ですし、海川外に人を派遣する力は乏しいです。だからこそ派遣する必要があるのです。日本の青年が派遣され、現地の人々と深く関わることにより、日本人として証していく、そこにも大きな意味があります。
 三年間の海外での体験で、彼らは日本では学べないこと、また、日本人が忘れてしまった価値を身をもって学んで来ます。霊的にも人間的にも成長して来た彼らが、帰国後、今度は彼らを送り出してくれた日本の教会、社会、人々のために、自分自身を分ち合って生きます。つまり、逆宣教が行なわれて行くのです。私達の信徒宣教者会は、小さな会ですが、大きな潜在力を秘めていると確信しています。日本の教会、信徒の共同体と、第三世界の人々の共同体を連帯させる、心と心のふれ合う、地球共同体(グロ―パル・コミュニティ)こそ、神のみ国なのではないでしょうか。






『第31回役員会報告』

 「会」の第31回役員会が、平成元年十二月十九日(火)午後五時半から、中央協議会々議室で開かれ、次の案件を審議、決定した。
@きずな″29号についてシスター柏瀬の巻頭言は、真の宣教の心がよく現われていたと大変好評だった。
Aきずな″30号について巻頭言は、信徒宣教会のメンバ1に依頼することとし、接渉を事務局で行なう。発行は、一九九〇年三月一日(予定)、四〇〇〇部。
 編集者から、海外からの手紙の中に、無意識に差別語に近いものがあったり、国家体制への批判などがあった場合、きずな″が海外に送られ、宣教に影響を及ぼすことも考えられるので、若干、表現を変えることがあるので、了承してほしいとの発言があった。
B援助について(別稿)
C次回役員会で、国際協力委の海外部門の委員と交流をはかることになった。






『三回目のアフリカ・コンテナ輸送実現』

木更津教会・アフリカ友の会
 …第3回目のコンテナーによる輸送計画が実現しました。…コンテナーを積んだマースクライン社の「アンダーマースク号」は、一九八九年九月二十七日に東京港を出港し、十一月下旬にはフリータウンに着くはずでしたが、スペインの港のストライキのためオランダ経由となり、到着は十一月下旬となってしまいました。最近の便りでは、経済状態はますます悪化をたどり、銀行に預けてあるお金の引き出しもままならないようです。銀行といっても、日本みたいに沢山あるわけではありません。フリータウンに数行です。今どき、本当に地球上にこんな国があるのかと言いたくなるような土地です。
 ところで、どうやら輸送の方法なども、手順を覚えてきましたので、これからは年に二回、二月と九月ごろに行ないたいと思います。
 ご協力下さる方へのお願い―@「ノート一冊運動」など小さい郵便物の方=直接、木更津教会へ送って下さいA大きな荷物、段ボール単位の方=できるだけ、お手許で保管して下さい。次の方法で東京港へ送ります(イ)ハガキで主な品物・数量などを木更津教会へ連絡を(ロ)マースクライン社の指示を受けて(通関書類、期日、送付場所)などを木更津教会から知らせる(ハ)確定数、通関書類を、木更津教会山聞へ知らせる(ニ)当方(木更津)よりの連絡に従って、指定期日内に指定場所へ、各自送って頂く、運賃は段ボール一個について二千円ぐらいです(ホ)送金はなるべく振替を使って下さい。






『援助決定』

 (1989.12.19決定)
地域 申請者 援助内容 援助額 摘要
ボリビア サレジオ会倉橋輝信神父宣教用自動車修理代 2,500ドル(約350,000円)(1$140円として)
ブラジル PANIB PANIB発行のミサ式文印刷代 5,000ドル(約700,000円)(1$140円として)
パラグアイ  ラパス移住地幼稚園、教会用コピー機1台 600,000円
ベニン マリアの御心会Sr道下美和子 衣類送料 60・000円
合計 (約)1,710,000円