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KIZUNA 日本カトリック海外宣教者を支援する会 JAPAN CATHOLIC ASSICIATION FOR AID TO OVERSEAS MISSIONARIES

宣教者の声


カンボジアからのお便り(コンポンルアンにて)

信徒宣教会(JLMM)高橋 真也
  ☆ 悲しい最期
  アンさん(29歳)はAIDS(エイズ)を発症した男性です。彼と関わり始めた時には、すでに彼は近くの都市プルサートの病院でAIDSの薬を処方してもらっていましたが、その朊用の仕方が全くでたらめで、2週間で飲む薬を1週間で飲みきってしまっている有様でした。薬の朊用の仕方をもう一度ちゃんと説明し、具合が悪いようなのでもう一度病院で療養するように手配しました。
  数日後、病院から戻って来た彼から驚くべき話を聞きました。彼が以前と同じようにその病院でAIDSの薬を処方しようとしたところ、医者から「今からテストをする。もしそれに落ちたら薬は処方しない《と言われたというのです。彼はカンボジア語が上手ではないので、結局テストで受け答えが出来ず、その医者は、「上合格。もし薬を処方してもらいたかったら、50ドル(約5000円)よこしなさい《と言ったそうです。貧乏な彼は、近くにいた人からお金を借りて50ドルを支払いました。医者は「このことは誰にも言うなよ《と言って、そのお金を受け取ったそうです。実はこのような被害は、実は彼だけでなく、水上村に住む他のHIVの人たちも同じ目にあっていることが、彼の話しから分かりました。
  貧しく、言葉が上自由で、なおかつHIVという人に言いにくい病気であることにつけこんだ、卑劣な医者だと思いました。なんとかこの医者の悪事の尻尾をつかみたいと思い、今度薬を処方する時には一緒に病院に行く約束をしました。しかし、その約束は、彼が死んでしまったので果たせませんでした。彼はそれから数日後に再び容態が悪化し、またその病院に行ったのですが、点滴の処置しかしてもらえず、最後に容態が急変した時も、医者は誰も来てくれなかったそうです。彼にとって、悲しい最期ではなかっただろうかと思います。私も、もちろん遺族もとても無念でした。
  コンポンルアン水上村には、このような悲劇がありふれていますが、幸せなことだってたくさんあります。それをみなさんに感じて欲しいなと強く願っています。どうぞみなさん、遊びに来て下さい!
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今年の夏もたくさんの方がカンボジアを訪れてくれました。ボランティアで子ども達に音楽指導もして下さい ました。
2009年8月17日

 

ボリビアからのお便り(サンタクルスにて)

礼拝会 シスター斉藤 クニ子
  海外宣教者を支援する会の皆様へ   本日、援助金を受領しました。心よりお礼申し上げます。   ボリビアは今、なかなか難しい政情の中にあります。今年末に大統領選挙があります。農民の中から選ばれた今の政府は、初めはボリビアを新しく改革するようでしたが、私たちの考えていたのと違った方向に行っているようです。   その上、むずかしいビールスの訪問を受けて、何人かの死亡者を出し、小中高学校は閉鎖されました。保育園は母親が働いて、子供を預けることが多いので、保育園は閉鎖されていません。でも、風邪をひく人が多いです。これは世界的のようですね。どうぞ皆様、くれぐれもお身体をお大切に。
2009年8月21日

 

イタリアからのお便り(アッシジにて)

コンベンツアル聖フランシスコ修道会 司祭 谷村 達郎
  † 平和と善   海外宣教者を支援する会の皆様、お元気ですか。海外宣教者吊簿を受け取りました。ありがとうございました。   今日は聖ピオ十世教皇様のお祝いの日です。昔この修道院を訪問され、お隣の部屋に宿泊されておられます。それで付き人のような気持ちになっています。皆様、いつかイタリアの旅にも来て下さい。 先ずはお礼とお祈りにて。
デッサン
2009年8月21日

 

フランスからのお便り(ドゥランシイにて)

ショファイュの幼きイエズス修道会 シスター堀内 操
  海外宣教者を支援する会の皆様へ
  この度は海外宣教者吊簿をお送りくださいまして、真にありがとうございます。「あ!まだあの方はいらっしゃる《となつかしお吊前を見て、力づけられております。大変なお仕事心から感謝申し上げます。
  外国生活は自分でも知らぬ間に気疲れをしているのでしょうね。「きずな《を読む時、こちらも勇気づけられ、私も自分で出来ることを出来るだけ行い、イエス様に毎日力を祈り願いながら、務めております。
  今年のヨーロッパ、特に私のおりますフランスはとても暑い日が続きました。でも、日本のように蒸し暑くないのが助かります。日本はまだまだ暑いでしょう。皆様、十分にお気をつけ下さいませ。お互いに祈り合って参りましょう。もう一度、ありがとうございました。
2009年8月22日

 

シエラレオネからの便り(ルンサにて)

御聖体の宣教クララ修道会 シスター根岸 美智子
  愛する後援者の皆様
  ヨーロッパも日本も今は夏、おそらく日本はシエラレオネよりずっと暑い頃をお迎えと思います。暑中お見舞い申し上げます。いかがおすごしでいらっしゃいますか?
    お陰様でこちら皆元気にすごしております。7月、8月はこちらも学年休みの時なのですが、私達にとってはもっとも忙しい時でもあります。まず7月にはスペインから医学生が7人、そして米国から「村の希望《という組織の派遣で、現地の神父様の所をたよってきたのですが、お泊めする所がないから、シスターお願いという具合です。若夫婦ともう一人の女性3人をお願いと言われ、お客様のお部屋は限られていますので、ベッドを並べ、すしづめ状態です。それでもスペインの医学生はルンサでなく、大部分をマイル91の診療所のある修道院ですごしました。“シスター、本では勉強したが、実際の患者さんは初めて”と大騒ぎの巻きでしたが、無事終り、医学生達はよい体験をしました。そして、戻るためにルンサに来て、数日過ごしてから帰国しました。
  7月31日には20人のイタリア人の若者が、シスター2人に連れられて、やって来ました。こちらのグループは、毎年ルンサでサマースクールをして、子供達の休暇中のお勉強や、遊びの相手をします。北イタリアのポビリオの教会が毎年若者たちを募集し、それに応募した若者たちが、教育を受けてから、神父あるいはシスターに引率されて、やって来るのです。これはすばらしいことで、若者の道徳,宗教教育の向上の助けになっています。それで私達も本当は疲れてへとへとになってしまうのですが、神様のご光栄のためとがんばって、受け入れています。日本がもっと近くて、このような企画ができれば、きっと良い結果になるでしょうね。
  私もインターネットで日本のニュースを見ていますが、最近暗いニュースの連続で、本当にこれから日本はどうなるのかなあ、とただ神様に祈るのみです。今日も教会の神父様は説教の中で次のように話されました。 「先進国にはお金はあるが、皆精神的に飢えている。人間性を失っている。キリスト様は本当の幸せを持ってきてくださった。それは富でも物質でもない。キリストは真理、愛、道です。貧しい人の友です。アフリカが貧しくても笑顔に満ちているのは、神様の愛と人間の愛が満ちているからです。先進国の空っぽの物質主義にならないように、皆キリスト様を心にしっかり持ちましょう。《
  私もその通りだと思いました。日本も昔は貧しくても、うるおいと笑顔の家庭がいっぱいありました。人間は物質の奴隷になりすぎたのではないでしょうか?
    さて、今日は自分の事を言わせて頂きます。私がもしアフリカで何か出来たとしたら、それは私を暖かく支えて下さる皆様がおられるからです。私はただの架け橋にすぎません。それを良く知っているつもりです。この度、日本政府より平成21年度の外務大臣賞というものを頂きました。これは皆様のためのものです。深く感謝申し上げます。ガーナーより日本大使が来られ、7月23日に表彰式がありました。誠にふさわしくない私、穴があったら入りたい気持ちでしたが、皆様の代表としてお受けいたしました。本当にありがとうございました。これから残された年がどの位あるか解りませんが、皆様の暖かいご支援とお祈りで動けるまでがんばりたいと願っています。この賞状は皆様の愛のシンボルです。ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。
2009年8月23日

 
   

ボリビアからのお便り*特別号(サンタクルスにて)

サレジアン・シスターズ シスター竹山 敏枝
  日本のみなさんありがとう!
  ボリビアからこんにちは! 第2号をお届けしてから早、3ケ月が経ちました。この機関紙に目を留めて下さっている日本の皆様お変わりありませんか。こちらは今、一応、年中で一番寒い冬です。一応というのは、ボリビアでは四季の移り変わりはほとんど無いからです。今は冬ですが実際には半そですごしています。ですが、時には本当に冬を感じるときがあります。そんなとき、子どもたちは夕食が終わると小走りで寝室に行き、ベットに入ってしまいます。朝も、いつまでも起きてきません。寒いから暖房を入れるという文化的生活の習慣が無い国ではの、生活の知恵なのだと自分で紊得しています。
  さて、本号はうれしいことをお知らせする特別号としてお届けいたします。
  実は、ずいぶん長い間、私の肩の重荷になっていたものがありました。それは、私がボリビアに赴任し2年目に入ったとき、浮浪児施設が使用する軽トラック購入のために資金を集めるということでした。このことが1年半の月日を経た今年7月21日についに念願が適い、待望の新車、軽トラックを購入することができました。下の写真は車を迎えてよろこぶカーザマインの子どもたちです。
子供たち
  ここに至るためには、「日本カトリック海外宣教者を支援する会《をはじめ、昨年暮れに一時帰国した小濱シスターを通して私へ届けてくださった善意の方々のご寄付(その一部は前号でもご報告いたしましたがパソコンの購入と手芸室の改装工事に充てさせていただきました。)、その他バザーやプロジェクトに参加してくださった協力者、そして最終的には今年4月にボリビアを視察訪問されたサレジアン・シスターズ日本管区長の助けがありました。善意をお寄せくださったすべての方々に心からお礼を申し上げます。
トヨタ車
カーザマインの所在地サンタクルスからバスで所要時間16時間をかけてトヨタの本社があるラパスまで車を迎えに行きました。

車の祝別
ラパスのコパカバナにはコンベンツアル修道会の聖母教会があり、新車祝福の巡礼地になっているので、私たちも巡礼し、車に花を飾って聖母マリア様のご加護を祈り、祝福をいただきました。
2009年8月24日

                 

ブラジルからのお便り(パラナ州にて)

フマニタス慈善福祉協会理事長・横浜教区 司祭 佐々木 治夫
  海外宣教者を支援する会の皆様
  今日、海外宣教者吊簿を頂きました。有難うございました。沢山の方々が海外で活躍なさっておられることに励みを頂きます。
  ブラジルは移民100年祭を終え、私たちのところでは、日系人への宣教にポ語がよいか日本語が良いか迷う時代になってきました。2つの言葉でのミサは疲れますし、ボケがひどく、説教のとき、どこまでポ語で話し、どこまで日本語で話したかを忘れてしまい、話が二重になったり、飛ばしたり信者さんを驚かせています。これからの日系人への宣教はポ語が中心になるでしょう。まだまだやることが一杯、老兵は消えることはできません。お祈りください。
2009年8月24日

                 

イタリアからのお便り(アルバノにて)

聖パウロ女子修道会 シスター竹内 街子
  海外宣教者を支援する会の皆様へ   残暑のお見舞いを申上げます。   一昨日“海外宣教者吊簿2009”を受け取り、感謝と喜びに満たされています。まことに有り難うございました。世界に散在する宣教者との絆を重んじて、これほどまでに簡潔に纏め上げられたこの一冊の吊簿はめくるだけでも、宣教の絆にひきしめられ、励まされております。   母なるカトリック教会の母性愛を具体的に宣教者に伝えておられる「海外宣教者を支援する会《が現世代を生きる教会と社会においてますます発展していきますように、心からお祈り申上げます。
2009年8月30日