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KIZUNA 日本カトリック海外宣教者を支援する会 JAPAN CATHOLIC ASSICIATION FOR AID TO OVERSEAS MISSIONARIES

宣教者の声


シエラレオネからの便り(ルンサにて)

御聖体の宣教クララ修道会 シスター根岸 美智子
  はるか海を越えた後援者の皆様
  6月もそろそろ終り、7月を迎える頃となりました。いかがおすごしでいらっしゃいますか? こちらシエラレオネの7月、8月は、日本より涼しくなる時でもあります。ただ今年は雨が少ないのです。やはり雨が降ると、あたりはすっかり緑になり、乾期のほこりの世界から洗われた緑の世界になります。
  しかし、この時期は蛇さんの産卵期、一匹の蛇が何千の卵を産みますので、それに出会いますと、びっくりさせられます。先日も日本からシスター大丈夫ですか、そちらの警察署で何千という毒蛇が入り込み、退治しきれない状態だそうですが、というご親切なお便りを頂きました。数年前にたしかに一度、数千のコブラの蛇君が修道院のお庭に生まれ、びっくりさせられたのを思い出しました。当時は、まだそこら中がブッシュでしたので、蛇も良く出て、お部屋にまで侵入してきたものでした。でも今は草がいつも刈られ、修道院の建物もきちんとしていますので、その心配はなくなりました。でも、時々学校などで大きなコブラの皮を見つけ、実際に出現して、大騒ぎすることがまだあります。幸い蛇君はこちらで襲わない限り、害をしません。突然目の前に人間が現れ、逃げ場を失うと、大きく顔をふくれあげ、唾液を吹きかけます。これは猛毒で目に入れば、盲目となります。
  村では毎年蛇のため亡くなる人が出ますが、マラリアに比べましたら、全くその比ではありません。蛇にかまれて亡くなった宣教師は、一人もおりません。しかし、マラリアではたくさんの宣教師が過去に命をとられ、ここ西アフリカは白人の墓と言われていました。幸い医学の発達により、今は死を免れていますが、私たちもマラリアにはかなり悩まされます。つまり、蚊は一番の大敵です。乾期は水が少ないので、ほとんど蚊は見えませんが、雨期になりますと、どんな小さな網の穴でもスマートにくぐって、やってきます。私はお部屋をいつもしっかり閉めていますが、それでもスマートに入ってきます。マラリア防止の一番の方法は、やはり、きちんと食事を頂いて、お昼寝をたとえ15分でもやることです。私は10人いるシスターのうちで、一番マラリアから上手に逃げています。威張ったとたんに、マラリアになると困るので、これ以上自慢しませんが 年寄りですので、かかったら大変ですから。無理をしなければそれほどかかるものでもありません。
  夏休みを利用して、たくさんのヨーロッパの青年がやってくるのもこの時です。7月にはスペインから医学生が、8月にはイタリアから一般の学生が、シスターや教会の信者さんご夫婦に引率され、ボランテイアとしてやってきます。広いと思う修道院でしたが、最近は階下のお部屋がぎゅうぎゅうで破裂しそうです。入れない時は、夏休みですので中学の寄宿舎が空いていますので、そこで休んで頂いています。若者の歌声は2階の私たちの部屋にもひびいてきます。それでも修道院ですので規律をあげます。10時以後は大きな音はたててはいけないことにしていますので、ローソクを灯して、いろいろお話などしているようです。夜遅い生活になれた若者たちが、貧しい国に来て、規律正しい生活を体験し、国にもどると、新しい人生観で生き生きとなることが多いそうです。中にはもう3年も続けてやってくる娘もいます。小学生の為のイタリア奨学金が生まれたのも、この若者たちのおかげです。日本ももう少し近いと、本当にいいのですが。シエラレオネは地球の反対側ですので、旅費だけでもヨーロッパの倊額になってしまうのが残念です。   シエラレオネは、いまだに貧しさから脱出できませんが、たしかに発展しております。村でも町でも新しい家の建設がそこら中に見られます。平和こそ幸せをもってきてくれるものですね。日本も北朝の核実験が本当に心配ですね。皆で心一つに平和の為お祈りしましょう。暖かいご支援いつも深く感謝申し上げます。今年度も7月10日に学年が終ろうとしています。無事終わることができますのも、皆様のご支援のおかげと、深く感謝申し上げます。ありがとうございました。これからもどうぞよろしく。
 
2009年7月5日

                 

マダガスカルからのお便り(東京にて)

マリアの宣教者フランシスコ修道会 シスター牧野 幸江
  日本の素晴らしい医療を受けて、すっかり健康にして頂き、また新しい気分であと10年は働くことができそうです。神様はどのような恵を下さいますか、過ぎてしまわなければ、解らないことです。でも、このように体調をすっかり修理して下さったことは、また頑張ってと、背を押されたような気がします。
  帰る日が近づくと、何となく色々なことがあり、それにトランクを20kgにするのに大変です。何も持って来ていないのに、帰るとなると何だか荷物が多くて困っております。それは、貧しい国に帰るとなると、やはり、これもあれもあれば貴重と、だんだんと荷物が多くなるからです。
  後3年後にお会いできますように、お祈りしております。海外宣教者を支援する会の皆々様によろしくお伝え下さい。
2009年7月8日

                 

コンゴ(ブラザヴィル)からのお便り(ブンジにて)

マリアの宣教者フランシスコ修道会 シスター高木 良子
  海外宣教者を支援する会の皆様
本日、皆様からの援助金によって、コンゴ共和国ブンジ村の教会の敷地にトイレ2室とシャワー2室を設置するというプロジェクトが実現できましたことを報告します。
  援助金が届きました時点からブンジ村のシスターたちと工事請負人との連絡が始まりました。ブラザヴィル市とブンジ村との距離は約600kmあります。ブンジ村に上足する建築材料、トイレとシャワーに必要な用具などの工面について話し合いながら、工事請負人に前払いをし、ブンジ村への出発を準備しました。セメント、小石、木版などはブンジ村で調達することができ、それによって運賃支出を避けることができました。
  実質的に工事が始まったのは、5月29日で、それから約2週間を掛けて工事は終わりました。お陰さまで順調に工事が終わり、ブンジ村の人々もシスターたちも大変喜んでいます。特に、スムーズに工事が進んだのも、このプロジェクトに関わって支援してくれた方々のお陰であることを工事請負人自身が理解していて、とても喜んでいました。
  私たちの修道会が初めてコンゴ共和国ブンジ村に創立され、百年祭を迎えようとしています。今年の7月26日にブンジ村でこの百年祭の開幕を予定しておりましたが、7月12日が大統領選挙日になりましたために、やむなく開幕日が変更されてしまいました。
  2008年8月30日、ブラザヴィル市のサンタ・アンナ教会で百年祭の開幕が行われることになりました。それで閉幕を2010年7月26日ブンジ村で行うことになりました。
この間1年、様々な行事が各修道院で予定されており、特にブンジ村では宣教者たちが残した跡をたどった行事が行われます。
  この度は皆様のご支援でプロジェクトを実現することができました。ブンジ村の人々とシスター共々、心から感謝申し上げます。
  7月12日の大統領選挙は平穏の内に終わり、前大統領が再選されました。
  今日は7月16日、カルメル山のマリア様の祝日です。マリア様のお取りつぎによって世界に本当の†主の平和が訪れますように、また皆様のご健康をお祈り申し上げます。
  有り難うございました。
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先ず、工事の邪魔になるユーカリの木を伐採
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下地は砂地なので、土台工事をしっかりと。後ろに見える家は私たち修道院の一部です。 雨水を溜めるための貯蔵タンクが右側に見えます。
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ドアを取り付け、屋根葺きを行い、すでにタイル張りが終わりました。後は仕上げに掛かるだけです。
2009年7月16日


ブラジルからのお便り(アモレイラにて)

長崎純心聖母会 シスター堂園 みつ子
  やさしさと愛をこめて!
  6月28日 日曜日 セントロ・コムニターリオは、創立30週年を祝いました。当日は良いお天気に恵まれ、ジェツーリオ司教様、佐々木・栗山両神父様、クリチバ、サンジェローニモの姉妹たちと共に、アモレイラの共同体でお祝いしました。 4、5才の子供たち約40吊は聖歌の練習も上手にでき、期待していましたが、当日12吊の参加で少々残念でした。
  日曜日、朝8時のミサに子供づれで参加するのは大変です。しかも車がないので、遠くの家族は30分かかります。金曜、土曜と雨でしたから、泥だらけでした。
  ミサ後、会場を日本人会に移し、ドキュメント「あもーるあもれいらI《を見ました。90分かかり、少々長くて疲れましたが、いつもお世話になっているT氏は、感動的に「シスターたちが、こんなに大変な仕事をしているのを今まで知りませんでした。こういう奉仕は、やっぱり信仰がないとできないのでしょうね《と語ってくださいました。
  500人分準備していたサンドイッチは半分以上残り、ケーキは次の日に卒業生が学んでいる町立小学校3つに配りました。
  今年は例年以上に人材的、経済的に苦しい年です。それ以上にアモレイラの共同体、日本からの援助、支えは上可欠です。
  託児所は30年を祝って、とてもきれいになりました。大雨でも雨もりの心配はありません。ペンキも塗って各クラスともカラフルになりました。
  30年を祝ってホッとしているところに、日本から電話が入り、故マルゴット神父様の友人からうれしいニュースも届きました。創立者は天国でも働いておられます。
  30年の感謝とこれからの30年への希望をのせて。本当にありがとうございました。
託児所
きれいになった託児所
邦字紙
30週年の祝賀会を報じた現地の邦字紙“サンパウロ新聞”の記事
2009年7月某日