ペルーからのお便り(リマにて)礼拝会 シスター川俣 恭子
海外宣教者を支援する会の皆様、残暑お見舞い申し上げます。お変わりありませんか?ご存知のように、8月15日午後6時40分、私たちは大地震に見舞われました。 震源地はリマの南東160キロの海岸沖でしたが、マグニチュード7.5の揺れが3分間も続いたので、震源地に近いイカ州、チンチャ郡、ピスコ郡、カニェテ郡の街々はほとんど壊滅しました。540人を超える死者と多くのけが人、そして無数の人々が住む家もなく冬の寒空の下に着の身着のままで放り出されました。その後も、震度5、6の余震が10回以上も続いていて、未だに人々は怖さにビクビクしています。 首都リマの北と南の海岸沿いに、エクアドルからチリまで続く幹線道路(パンアメリカン・ハイウェー)が通っていますが、地震で崩れたり亀裂が入ったりして、渋滞が続いていて私用車の通行が制限されていました。また、市内でも、幹線道路でも、物資の強奪や強盗が起こり、治安は最悪でした。また、チンチャの刑務所が崩壊し、凶悪犯罪者を含む約600人の受刑者が逃走したことも治安を悪くしています。しばらくは見舞いに近づける状態ではありません。 リマからハイウェーを4時間行くとピスコ市、5時間でイカ市に着きますが、この辺りはナスカの地上絵やバジェスタス島などの観光地への宿場となっているので、旅行者が多く、その日も満員のホテルが崩れ落ちて、多数の死傷者が出ました。 また、イカのカテドラルではちょうど夕方のミサの時間で200人ほどの信者が熱心に祈っているところでしたが、鐘楼が崩れ、聖堂の屋根が崩れ落ちて、逃げ遅れた40人近い人々が亡くなりました。 この辺りの街並みは古くて、それもアドベという泥土の日干し煉瓦を積み上げただけの建築ですから、ひとたまりもなく崩れ落ちたのです。イカ、ピスコ、チンチャ、カニェテなどの街はほとんどがアドベの旧い建物で、街は90%崩れ落ちて、また崩れなかったとしても亀裂が入りとても危険で住める状態ではありません。被災地は全面的に街を建て直す必要があります。 半月経った現在では、テントやプレハブの小屋が建てられて、人々はやっとなんとか住める状態になってきたところです。 地震の直後から、国内はもちろん、隣国を始め、世界各国から多量の援助物資が送られてきたので、被災地の人々は当座の生活を配給物資で凌いでいます。でも、政府の緊急対策は遅れがちで、支援物資の配給の方法や管理なども秩序が無いので、混乱の中でいろいろな悪用が行われています。リマ市内の支援キャンペーンも溢れるほどの物資が一般市民によって持ち込まれましたが、被災者までちゃんと届けられているのか、疑問です。だから「支援金などはもう少し落ち着いてから直接届ける方がいいよ」と言う人もいます。とにかく、貧しい国では、モラルは低く、『誰も信用できない』のは残念ながら事実です。 でも、街の復興はいつ頃になるのか……政府は動き始めていますが……遅々とした動きです。2ヶ月の非常事態宣言では何もできないでしょう。過去にも大地震に見舞われている地方だと言うのに、災害対策は無きに等しいというのは呆れてしまいます。 今年は例年になく寒さが厳しくて、伝染病は発生しませんが、被災者の皆さんは毛布に包まって耐え忍んでいます。風邪や肺炎が流行っています。 毎日テレビで見ていますが、本当に可愛そうです。 当日は、リマ市内でも3分間位(相当長い間でした)かなり大きく揺れて、聖堂で夕の祈りが終わった直後でしたので、私たち4人のシスターは慌てて家の外の道路に飛び出して鎮まるのを待ちました。幸い、私の家は何も壊れず、停電になって水が止まった位で、被害はまったくありませんでした。神に感謝! 翌日、「ミカエラの家」にやって来たチカたちに聞いてみると、何人かの家は危険な状態になっていて住めないので、友人や親戚の家に避難しているということでした。(どこまで援助してやれるのか分かりませんが、何とかしなければと思っています。) 翌日から始まった救援キャンペーンに、私たちも近くのスタジアムまで古着や毛布、飲料水などを持って行きました。各テレビ局前の広場や、市内のあちこちでも救援物資を集めていました。芸能人やフットボールの人気選手などの被災地慰問もあって、リマ市民は一体となって救援に協力したのは素晴らしいことでした。 でも現在は、嵐は過ぎ去ったと言うか、まったく以前と変わらない毎日になっています。 以上、やっと少し落ち着いてきていろいろな情報も入ってきたので、ひとまず、当地の様子をお知らせ致しました。どうぞ引き続き被災者のためにお祈り下さいませ。 2007年9月10日
カナダからのお便り(モントリオールにて)クリスト・ロア宣教修道女会 シスター佐野 好子
海外宣教者を支援する会の皆様へ日本カトリック海外宣教者を支援する会創立25年、『きずな』100号発刊、真におめでとうございます。 2007年9月1日発行の創立25周年、100号誌をお送りいただきまして、ありがとうございます。世界の宣教事情がよく分かり、本文の白黒写真もとてもきれいで、見ていて安らぎます。口で25年というのはやさしいですが、関係する皆さまの4分の1世紀にわたるご丹精や、たいへんな状況の中で寸暇を借しんで寄稿なさった宣教者の方々のご苦労に脱帽です。あらためて感謝申し上げます。 ここケベック州のラバル市はモントリオール市の北に位置し、気の早いかえではもう紅葉を始めています。今週に入り、天高く、空気の澄みわたる秋の日々をたのしんでいます。 モントリオールにある私たちの聖パウロ茨木カトリックミッションはごくごく小さい信仰共同体ですが、キリスト教の他宗派、仏教の信徒の方たちの中で、そして共に押川那覇教区司教さまがおっしゃるように「現代社会でキリストの福音を待つ人々にこたえていくことが出来る『開かれた教会』を実現したい」と努力しています。お祈りくださいませ。 感謝を繰り返し、皆さまのためにも祈リながら… 2007年9月19日
ケニアからのお便り(ナイロビにて)マリアの御心会 シスター野間 順子
海外宣教者を支援する会の皆様へ 「海外宣教者を支援する会」25周年、「きずな」100号おめでとうございます。早速「きずな」100号を読ませていただきました。とても興味深いニュースに惹かれ、それと共に石川神父様のご冥福を祈っております。 25年間のうちアフリカの私の働いている場所に何度もご支援いただきまして、心から感謝とお礼を申上げます。 私のアフリカでの宣教も28年を終え、29年目を迎えることができるのも皆々様のお祈りと物資援助のお陰です。今後もよろしくお願いいたします。 ご支援で購入しました新品のコピー機の写真を送ります。沢山の修練者のため、教会の要理資料のため使用しています。ありがとうございました。 活躍する新品のコピー機 2007年9月
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