ブラジルからのお便り(サンパウロにて)宮崎カリタス修道女会 シスター白澤 康子
主の平和 ブラジルはただ今夏の真っ最中、暑い日照りの中で生徒たちは元気で勉学に励んでいします。教育はすべての土台であることを信じて、全人教育に挑戦する毎日です。 この度は当校のプロジェクト"生命の尊重"の設備費にご理解と寛大なご支援をいただき感謝の念にたえません。何事にも伴う困難の中にも皆様の愛の眼差しに包まれて、勇気と力が湧いてまいりました。 日々小さな歩みではありますが、大豆を基礎食品とした豆乳、パンを手始めとして健康司牧にあたっています。幸いに当地の人々は大きな関心を示しています。コストも少なくてすみますので、これはこの地の人々の大切な条件であります。 さらに、神様からいただいた命を大切にすることがすべての善に及ぶことも理解するようになって行くことを期待しながら、励んでおります。 スナップ写真を添えておきますので、どうぞごらんください。 私たちを支援してくださる貴会が神様の祝福で満たされますように祈りつつ・・・ パンや豆乳をつくる設備 焼き上がったパン プロジェクトの売店 2007年03月05日
カンボジアからのお便り(コンポンルアンにて)日本カトリック信徒宣教者会 高橋 真也
スオスタイ・チョールチュナム・タマイ! (カンボジア悪で「新年あけましておめでとう」の意味) カンボジアという国の湖に浮かぶ、ベトナム人たちが暮らす水上村『コンボンルアン』は、2月18日にベトナム正月を迎えました.娯楽と呼べるものがあまりない水上村の、一年に一度の大イベント。みんな家族で集まり、ご馳走を食べ、爆竹を鳴らし、大いに盛り上がっていました。 さて今回のコンボンルアン通信では、「専修大学スタディツアー」「新しい通学船」「イエズス会サービス活動見学」など、たくさんの出来事を皆さんと分かち合いたいと思います。 ☆専修大学スタディツアー 2月9日、専修大学の国際交流サークル・SIAの大学1年生を中心とした学生14人が水上村を訪れて下さいました。服装とかお化粧とか、みんな『いまどき』の学生たちでしたが、水上村のパワフルな子どもたちと一緒に汗だくで遊び、外で豪快に水浴びをし、床にゴザをひいただけの寝床でも文句を言わない、気の良いメンバーばかりでした。でも中には汚い所が苦手な子もいました。そんな子がカンボジアを訪れてくれただけでもとても嬉しかった、今回のスタディツアー。いろんなことを学生から学ぶことが出来ました。 水上村の子どもたちの前で、彼らは『さくら』(森山直太郎)を合唱してくれました。そのきれいな声に、いつもはうるさい子どもたちがシーンとなりました。その瞬間、背筋がゾクゾクするほどの感動を覚えました。『音楽』というものにあまり慣れ親しんでいない子どもたち。みんなオンチです。そんな子どもたちが、きれいなハーモニーに触れて、口をポカンとあけていました。また、『魚 魚 魚〜』(題名は不明です)の歌を振り付けで踊ってくれたり、カンボジアの昔話の紙人形劇をしてくれたりと、子どもたちのために−生懸命な準備をしてきてくれました。 彼らがカンボジアでの体験を振り返る集まりをもった時のことです。各自がそれぞれ沈黙のうちに体験を振り返り、後にそれをみんなの前で発表しました。その中で「カンボジアの子どもたちの笑顔に勇気づけられた」「貧しいと言われている国で、日本よりも生き生きと、人間らしく生きている人々に出会うことが出来た」「みんなと一緒こ旅が出来てよかった」などの分かち合いがなされました。みんな日本の社会の中で、自分の素直な思いを生きることが妨げられ、疲れきっているのだなと感じられました。それをカンボジアの道端の物売りの少女、ゴミ捨て場に暮らす子どもたちからの笑顔によって、元気づけられたようでした。 貧しくて、教育の質も低いとされているカンボジア。そんな国から『豊か』とされている日本の人々が学ぶことがある、生かされることがあるというのは、すごく不思議なことです。そんなことに気づかせてくれるのがスタディツアーの醍醐味です。思えば私がJLMMに入りたいと決意したのも、この専修大学の2年前のツアーに一緒に参加し、カンボジアを訪問したことがきっかけでした。福音的な世界を体騒するために、皆様も是非カンボジアを訪れて下さい。相談して下されば、JLMMが旅のお手伝いを引き受けます。 ☆新しい通学船 カトリック由比ガ浜教会の皆様からのご寄付によって作らせて頂いた船がようやく出来上がりました。これは『より助けを必要としている人の所へ行くため』の船として、頂いたものです。水上村では船が無ければ目の前の家にも行けません。私たちは自分たちの活動に自由に使える船を持っていませんでしたので、この船を買って頂けたことは非常に大きな助けとなりました。 そしてこの船のもう一つの目的は、午前中に教会のカンボジア語、ベトナム語の識字教室へと通って来ている子どもたちを送り迎えするための通学船として利用することです。全世界の子どもたちにとって教育はとても大切ですが、特に水上村に暮らすベトナム人の子どもたちにとって、教育を受けて外の世界、カンボジアの人々の世界に出て行くことはとても大切なことです。しかし公立小学枚を卒業することが出来る子どもは、ほんのわずかしかいないのが現状です。水上村教会の識字数室は、そんな子どもたちにとって、『一生に−度の学びの場』であることを願っています。例え小学校を卒業できなくとも、小学枚に入学できなくとも、この教室で少しの間でも「学ぶ楽しさ」に触れて欲しいと思っています。 しかし子どもたちが教会に学びにくるためにも、舟が必要です。みんな手漕ぎの舟で相乗りして来るのですが、家族の他の人が舟を利用してしまえば、子どもは学枚に通って来ることが出来ません。ですので、少しでも子どもが継続して学びに来ることが出来るようにと、この船を午前中は通学船として利用することに決めました。つい先日、運転手を雇い、やっと子どもたちの送り迎えを始めました。これからもこの通学船の様子もお伝え出来ればと思っています。 ☆イエズス会サービス活動見学 水上村で活動をしていると、璧にぶつかってイライラしたり、めげてしまったりすることがしょっちゅうあります。先日、識字教室でカンボジア語を教えている先生が、時間割を全く無視して授業を一時間も早くやめてしまいました。理由は「教室の時計が壊れていて時間が分からないから」といったものでした。腕時計を家から持って集ることも、私に時間を尋ねることも簡単なことですが、それをしようとしない先生の姿に本当にがっかりしました。パートナーであるスタッフのラー君もストレスの限界に達している様子でした。 自分たちだけで物事を考え、解決することに限界を感じていたので、気分転換も兼ねて、他の団体の活動見学をすることにしました。3日間で二つの教会のリーダーグループに活動インタビュー、日本の女子修道会が行っている幼稚園の活動と、イエズス会サービスの活動を見学する計画を立てて、シソボンとシエムリアツプという二つの都市へと出かけて行きました。 ラー君と共に訪れたイ工ズス会サービスは、カンボジアの内戦時代、タイの難民キャンプで難民の支援をしていた「イエズス会難民サービス」が前身となり、その後カンボジア国内で教育や農業、医療などのサービスを行っているNGOです。カトリックの男子修道会であるイエズス会が運営母体です。私たちが訪れたその日、遠くの田舎の学枚へ耳の検診に行くということでしたので、一緒に同行させて頂きました。 カンボジアの田舎の人々は、綿棒など使わずに、木の枝や鳥の羽をむしったもので耳掃除をしている人がほとんどです。そして、汚い水で水浴びをしているため、耳の中の病気がとても多いようです。実際に耳の検診の場に立ち会ってみてピックリ! 2、3年かけて固まったという巨大な耳アカや、鳥の羽のかたまりなどが、子どもの耳の中からゴロゴロと出てくるのです! 唖然としてしまいました。きっと毎日汚い湖の水で水浴びをしている水上村の子どもたちは、もっとひどい耳の疾患を持っていることでしょう…。 実際に子供たちの耳の中の様子を見せて頂けたことで、水上村の子供たちが抱える危険性を改めて認識することができました。そして、イエズス会サービスで熱心に働くスタッフたちの姿も、ラー君にとって刺激となったようです。活動が行き詰まった時は、また他の方々からの知恵をお借りしたいと思っています。 専修大学生の歌声に真剣に耳を傾ける子供たち 新しい通学船です。由比ヶ浜の山口様も実際に運転して、大満足の様子 2007年03月12日
ブラジルからのお便り(アモレイラにて)宮崎純心聖母会 シスター堂園 みつ子
みなさま、お変わりありませんか? 寒い日本から暑いブラジルへ、早いものでもう3月に入りました。 日本ではみなさまに大変お世話になり、それぞれの場で温かく迎えてくださり、感謝しています。自分でもびっくりするほどの出会いがあり、貴重な体験をすることができました。また飛行機から見た富士山は本当に美しく荘厳でした。 生まれて初めて見た思いでした。寒さと静けさの中でゆっくりお祈りできたことも大きなお恵みでした。 さてアモレイラは恒例の事ながら、新学期はいつも職員がはっきり決まらず因っています。今年は6名が町役場の方から退職させられ、交替が来ません。新しい子供たちは母親と離れて不安で泣き、こちらは顔と名前がはっきりしない上、シャワーでユニホームに着替えると、帰りに自分の服にとりかえる時、誰の服かわからなくなり、職員不足のあおりもあって、私たちの頭はもうメチャクチャでした。 「もうこれ以上どうしょうもありません」と叫んだら、助け人が現れて80%解決、これでなんとかと思っていたら次ぎの困難が現れて、100%解決は不可能です。 夏休み中に改築した乳児室が明るく清潔になりました。今年は保育カリキュラムを充実させ、バザーを準備し、金曜日の「月の市」も品物を豊かにして・・・。あれこれ計画していますが、なにしろ暑くてたまりません。一日中動いていると夜は眠るだけ、こうしていろいろ遅れていきますが、時が満ちればどうにかなると、広い心で受け入れていくことにしています。全ては神様の計画で進んでいるのですから。 動き回って疲れきってしまう前にまずお祈り。神様に祝福していただけば全てはうまくいきます。本当の所40日間のブランクは大きくて、こちらのペースに戻るのに時間がかかりました。体力的にも、精神的にも。 ありがとうございました。毎日お祈りの中で皆様の上に神様の祝福をお願しています。神様は良い方ですからきっと恵みをドンドン降らせて下さっていることでしょう。 お元気で、さようなら。 仕事に追いまくられている中での笑顔 2007年03月19日
フィリピンからのお便り(ボホール島にて)クリスト・ロワ宣教修道女会 シスター高島 紀美
海外宣教を支援する会の皆様へ ご報告が遅れて申し訳ございませんでした。 お陰様で2006年12月28日(木)に東京の本部からフィリピンのバガカイの"祈りの家"のためにベッド購入のために資金をいただいた旨の報告があり、私たちはどんなに嬉しかったことでしょう。 早速ベッドの製作に入ってもらうことができました。心から感謝申し上げます。ありがとうございました。 実は、同封の写真でご覧のように私たちの"祈りの家"の外観はとても美しく、ホテルのようですが、2007年3月中旬に入っても、内部は未完成のままなのです。でも、待ちに待ったタリボン教区にとっては1月に入りますと、とにかく雑魚寝(ざこね)でもよいから使わせて下さいとの問い合わせが次々あり、私たちも大あわてでした。すべて不完全のままでしたが、2007年2月10日タリボン教区の各教会代表信徒3人と限定した上で、合計50名で1泊2日の集いから始めました。集まった方々の喜びと感謝は如何ばかりだったことでしょう。 その後は学校の生徒の集いが多く、中学生位の子供の集い、ハイスクール70名〜90名、大学生の集いなどです。フィリピンでは3月で学校は夏休みに入るので、その締めくくりのために祈りの集いを行うようです。 私もこのような"祈りの家"での勤めは初めてだけに、貧しい人々を受け入れる施設のあり方の難しさを感じる入り口に立って、貴重な経験をさせてもらっております。 前置きが長くなりましたが、昨年10月に海外宣教を支援する会に援助を申請しましたベッドとサイド・テーブル購入の領収書を関係の写真と共にお送りいたします。 まだまだ資金不足で施設の内外とも完全には整っておりませんが、ベッドが購入できたことによって、"祈りの家"を開くことができ、「会」のお働きの大きさを心から感謝申し上げております。 業者によるベッドの運び込み 中は空っぽの「祈りの家」に運ばれたベッド 組み立て中のベッド 2007年03月
|