トップ会報『きずな』99号目次 > 本文
KIZUNA 日本カトリック海外宣教者を支援する会 JAPAN CATHOLIC ASSICIATION FOR AID TO OVERSEAS MISSIONARIES






『きずな』

フランシスコ会司祭 小川 満

 年に数回郵送されてくる『きずな』を、1ページのロゴマークから最終ページの発行元の住所が書かれているところまで、私はすみずみまで目を通します。とくに世界のいろんな地区で働いている日本人宣教者たちの報告や手紙をまっ先に読みます。気に入ったところは2度でも3度でも読みかえします。自分と同じような境遇に置かれている宣教師たちの活躍は、私の慰めでもあり新しい活力の源でもあります。おおかたの宣教師たちは、私の置かれた境遇よりももっと過酷でひどい状態にありながらも、懸命に働いている姿が伝わってくるのです。そこに、キリストに対する愛と忠誠に基づいた、自分を必要としている隣人たちへの愛と慈しみを持って働いている、宣教師としての姿を感じとることができます。同時にそれらを読んでいていつも感じるのですが、確かに現地の人たちは私たち宣教者を必要としているのだけれども、私たち宣教者も現地の人たちの愛情や信頼、理解、支援を必要としていることも事実だと気づかされます。その双方の交流があって初めて私たちは、復活したキリストを、おたがいのうちに認識することができるのではないでしょうか。
 双方向の心の交流があってはじめて、私たちは神の愛を目の前にして感動するのだと思います。宣教地で地元の人々と心のこもった交流があって初めて体験できる、このような見えない神の愛を、見えるかたちにできるよろこびは、私たち宣教者に与えられた特権でもあると思います。そのためには、私たち宣教者側に地元の人たちを平等な友だち、同じ仲間として認め、受け入れる心の謙虚さが必要だと最近つくづく思います。キリストへの愛につきうごかされて、地元の人々といっしょに苦楽をともにし、身を粉にして働いている宣教者たちを知るにつけて、「きずな』は宣教者たちと宣教地の人たちとの結びつきを報告するだけではなく、宣教者たちをも結び付けている“きずな”だと気づかされるのです。(ブラジル・マトグロッソ ド スル)







『第24回運営委員会議事録』


日時:2007年3月13日(火)18:00〜20:00
場所:四谷SJハウス会議室
議事:
I.新運営委員について
今回から波多野真理子さん(波多野光雄運 営委員夫人)が運営委員として加わることになり、一同に紹介された。
II.きずな98号について
例年のように国内外からのお便り、クリスマスや新年のメッセージをたくさんいただい たが、何とか20ページにまとめることができたと、担当者から報告があった。
III.きずな99号について
@巻頭言はブラジルから一時帰国中の小川満神父(フランシスコ会)にお願いすることになった。
A原稿締め切りは5月10日、発行日は6月1日、発送作業は6月6日(水)に行なう。
IV.きずな100号について
@9月1日発行の「きずな」は100号であること、また当会創立25周年を迎えることでもあり、記念号として内容やデザインを新たにすることやカラー印刷など検討していることが報告され、いくつかの案を出して次回の運営委員会で検討することになった。
A巻頭言は顧問をお願いしている押川義夫司  教にお願いすることになった。
V.援助審議
@フィリピン・南コタバト州のSr.松田 翠(御受難修道女会)からの申請:ホスチア を焼く仕事をしているが、現在使用の機械が老朽化して修理も困難になり、新しい機械の購入を決めたため、その費用の一部5,000ドル(約23,000ドルくらいかかる)をお願いしたい、とのことで、検討の結果、援助を決定した。
Aパラグアイ・ピラポのSr.林静子(聖霊会)からの申請:幼稚園児から小学校9年生までの学校を経営しているが、インフレと、ピラポコロニアの3年続きの農作物の不作により学校の月謝を滞納している家庭が増えたこと、さらに日本人会からの教育補助金が打ち切られてしまったことなどで困窮している。教育補助金として10万円ずつ年2回の援助をお願いしたいとの申請。検討の結果、援助を決定した。
BマカオのSr.金崎ハル(聖パウロ女子修道会)から、当地で服役している身寄りのない日本人受刑者を支援するための司法費などの諸経費用として、12万円が申請されていたが援助を決定した。昨年も援助している。
Cボリビアのサンタクルス州のSr.漢那和子(サレジアン シスターズ)から、同州内の日本人の移住地を司牧のために回る交通費とガソリン代、5名分5,000ドルの申請があり、援助を決定した。
Dボリビアのサンタクルス市の倉橋輝信神父(サレジオ会)から、アルゼンチンの日本 人共同体司牧と老人ホーム訪問のための航空運賃(年1度)450ドル、サンタクルスの日系人信徒司牧のための諸経費(タイヤ交換、ガソリン代を含む)など、合計1,400ドルの申請があり、検討の結果援助を決定した。
VI.その他
@3月10日に無事に六本木へ移転し、快適な環境で活動ができることが報告された。
A創立25周年を迎えるに当たりどのような形で行事を行なうか、意見を出し合った結果、支援してくださっている方々への感謝の意を表わすことを念頭にして、記念の講演会、 カトリック新聞への取材依頼または広告掲載など、また、当会創立者梶川神父や日本初の宣教者中村長八神父関連の記事の掲載などさまざまな案が出たが、次回再度検討することになった。
B次回の運営委員会6月19日(火)に四谷 SJハウスで行う予定。