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KIZUNA 日本カトリック海外宣教者を支援する会 JAPAN CATHOLIC ASSICIATION FOR AID TO OVERSEAS MISSIONARIES






『キリストと共に生きることを学んだ8年』

シャルトル聖パウロ修道女会 田中 一栄

 私は2006年6月28日、アフリカのカメルーンでのミッションを終了して帰国しました。思えば大変短かった8年間、現地のシスター方から「日本で一年間休養してまた戻ってきて欲しい」といわれた言葉が、今も耳に残っています。
 私は、首都ヤウンデより40キロ離れているオバラで、シャルトル聖パウロ修道女会が母体であるCollege JOSEP STNTZIで働いていました。当会は40年前ヤウンデの司教様から、教育を受けられる子供が首都に集中しているので、地方でも子供たちが教育を受けることができるようにしてほしい、と呼ばれてミッションを始めました。当時のオバラ教会は聖霊会の神父様がいらっしゃり、JOSEP STNTZI神父様のお名前をいただき学校の名前といたしました。
 政府は、電気・水道。電話があると公表していますが、停電や断水になることが多く、乾季には水が不足しますのでさらに頻繁になります。電話は有線がなく携帯電話だけ、それも電波がうまくいかず通話が難しくなります。当然有線がないのでファックス、インターネットもありません。それでも政府は、中学一年からコンピューターを教育課程に入れて教育することを義務づけているのです。教育庁から時々視察があり、機械の不足を指摘されます。そのため日本大使館に支援団体から援助していただけないか聞いていただいたところ、担当の方から「インターネットができない環境ではコンピューターの機能を有効に使えないので、援助することはできないでしょう」と断られてしまいました。確かにそのとおりなのですが、有線がないのが現実なのです。このことをとっても、アフリカの現状が正確に理解されていないのが実情なのだと実感しました。
 カメルーンには先進国が注目する資源は何もありませんので、内戦もなく平和ではありますが、乾季には人々の食事が3日に一度という貧しさが日常化しています。私はあるとき、アフリカの貧困をなくすために日本や世界の国々が、さらに援助をしようと考えていると話ましたら、カメルーンのシスター方から、せっかく援助し
てもらっても、そのお金は途中でどこかに消えてしまい、本当に貧しい人々のところまで届かないといわれました。そのとき私は長年住んでいても、カメルーンのことを理解できてないと思いました。賄賂とか汚職といったことが日常茶飯のように行われていて、貧しい人々はコネがないので仕方がないとあきらめているように思えます。当地をはじめアフリカは混沌としたところですが、私にとっては懐かしく、温かく迎えてくれるところで、少し元気になったらすぐにでも飛んで帰りたいところです。この気持ちはどこから来るのでしょうか。
 今、思います。貧しい人を助け、力になりたいと8年前に日本を出発した私でしたが、結局、カメルーンの人々から多くの愛を受け、神とキリストと共に生きる生き方を教えてもらったのだと。そして、そのことに心から感謝している毎日です。
 最後になりましたが、カメルーン在任中には、日本の多くの方からいただいたお祈りとご支援に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。






『第22回運営委員会議事録』


日時:2006年9月14日(木)18100〜20:00
場所:四谷SJハウス会議室
議事:議事に先立ち、11月は死者の月に当たるため、8月に帰天した八巻信生さんをはじめ当会のためにご尽力いただいた聖職者、先輩方、会員の方々のために祈りをささげた。
I.きずな96号について
今号は、海外からのお便りが少なかったので地域別に分けず、「世界各地からのお便り」として順不同で掲載したこと、8月に帰天した運営委員の八巻信生さんへの思い出を、樋口百合子さんにお願いし掲載したことたことが担当者から報告された。
II.きずな97号について
@巻頭言は宣教の任務を終えて帰国したSr.田中一栄(シャルトル聖パウロ修道女会)にお願いする。
A12月1日発行なので、例年のように当会からのクリスマスメッセージを載せる。
B原稿締切りは11月10日、発行は12月1日、発送作業は12月6日(水)の予定。
III.援助審議
@アルゼンチンのFr.北島泰治(神言会)から、日本人の移住者を訪問するための車の維持費、ガソリン代の一部として4年分3000ドルの申請があり、南北300キロに広がる8地区を回るためには欠かせないことなので、援助を決定した。
Aチャド、ンジャメナのSr.有薗順子(ショファイユの幼きイエズス修道会)から、前回に続き今年も、「ンジャメナ大司教区のガールスカウト活動のための本部専任スタッフの2年分の報酬、オートバイの修理費・ガソリン代として2220ユーロ(約34万円)」の申請が出され、検討の結果、活動において重要な役割を果たしていることから、援助を決定。ただし今後、もっと緊急を要する申請があった場合はそちらを優先させることを条件にする。
BケニアのSr野間順子(マリアの御心会)から、修練院で飼っている牛が出産するため、牛小屋の拡張が必要となり、その費用として1.400ユーロ、また、修練者が種々の講習を受けるために8キロ離れたセンターに通うための臨転車購入費(現在は徒歩で)として、102ユーロの申請があり、検討の結果、援助を決定した。
CボリビアのFr.倉橋輝信(サレジオ会)から昨年申請のあった、サンタクルス教会新築費用の援助として、今年度分の3.000ドルの援助を決定した。
lV.宣教者のお話を聴く会について
10月17日(水)13:30〜16:00まで、ペルーから帰国中のSr.川俣恭子(礼拝会)と、Sr.小森雅子(ショファイユの幼きイエズス修道会ドミニカ共和国)のお話を聞く会を開くことになった。
V.その他
@事務局は12月28日(木)〜1月41日(木)まで休業とする。
A例年のようにクリスマスカードを海外に送ることになり、樋口百合子さんにメッセージをお願いすることになった。
B10月29日(日)に例年どおり成城教会のバザーに出店して物品販売と広報活動を行うことになった。
C次回の運営委員会12月12日(火)に四谷SJハウスで行う予定。