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KIZUNA 日本カトリック海外宣教者を支援する会 JAPAN CATHOLIC ASSICIATION FOR AID TO OVERSEAS MISSIONARIES







『会員の皆さんへ感謝とお願い』

〜イタリア〜
コンベンツアル聖フランシスコ修道会 瀧 憲志
 ……5月半ばに、イタリア・アシジから5年ぶりに休暇で一時帰国しました。その数日後、「海外宣教者を支援する会」の八幡さんから、2000年度の「海外宣教者名簿」と「きずな」(75号)が届けられました。
 名簿上では300名余の日本人司祭、修道者、信徒宣教者が海外で、現地の人々と生活を共にしながら、宣教、司牧に献身しております。しかし、聖地や観光地などで、巡礼者や観光客を案内している信徒のガイドさんや添乗員さん達、職業を通して使徒職に専念している信徒の方々もいらっしゃいます。その方々の導きで、洗礼のお恵みに浴した添乗員達もおります。
 私の仕事も、アシジを訪問(巡礼)する日本人の案内です。そこで、最近になって感じたことは、「未だにキリスト教を知らない日本人が居るんだナー」ということです。
 年齢も性も違う二人の日本人から「キリストという人は歴史的に実在した人ですか?」と、質問されました。また、大学生のグループを案内した時、ジョット派のフレスコ画(イエスの幼少年時代がテーマ)の説明で、「受胎告知」の言葉の意味を知らない学生にも出会いました。アシジには、最近、イタリア語の勉強に来る老若男女の日本人がかなり居ります。その中には、3カ月から半年(あるいは1年)の長期滞在者もいます。
 長期滞在者の中には、アシジの雰囲気に馴染んでしまって、キリスト教に関心を持つようになって、聖書や聖フランシスコの伝記を借りに来る人も居ます。
 今度、アシジに帰ったら「貸本業(無料)」も立ち上げようと思っています。
 既に、その準備を着々と進めています。
 皆さんのお祈りをお願いします。

日本からの巡礼団を案内する瀧師(左から3人目)
日本からの巡礼団を案内する瀧師(左から3人目)






『日本カトリック海外宣教者を支援する会第1回運営委員会』

 公認団体となってから初の「運営委員会」が2001年6月12日(火)午後6時から東京・四谷・ニコラ・バレ修道院研修室で開かれ、次の案件等を審議、決定した。
(1)2000年度決算 報告、審議の後、いずれも承認。
(2)2001年度予算 (別項)
(3)「きずな75号」について
  • 編集的には、まとまっていたと思う。
  • 計報欄のシスター尾川晴子(聖心会)の写真は、カトリック新聞から借用の旨、担当者から報告があった。
  • 「会」の新会則、新事務所の案内地図を掲載したのはよかった。
  • ECHO欄に時々質問が寄せられているがその都度きちんと回答した方がよいとの意見があった。 (4)「きずな76号」について
  • 「巻頭言」は、一時帰国、または、任期を終えて帰国した宣教者に依頼。
  • 原稿締切りは8月10日、発行は9月1日、発送作業は9月5日(水)の予定。 (5)「援助審議」 (別項)
    (6)「新しい会」の発足について
     2001年2月1日付で、日本カトリック司教協議会公認団体として承認されてから、事務局の場所提供、電話設置、備品提供、環境整備等、様々な協力の下で、準備が整ったことが、報告された。
    (7)「新・事務局の運営」について
  • 事務局の執務(8月1日〜)(木)(土)(日)(祝・祭日)を除き午前10時〜午後4時。
  • 留守の場合は……留守電:03−5988−8753 FAX:03−5988−8754 事務局から連絡します。  その他
  • 新しい「会」の案内パンフレット作成について検討し、次回に見本を提出。
  • 次回運営委員会は、9月11日(火)18時から、東京・四谷・SJハウスで開催予定。






『2000年度活動報告』

1.役員会
 年4回(2000年6月13日、9月12日、12月12日、2001年3月31日)開催
2.諸活動
(1)広報誌「きずな」の発行=71号(6月)72号(9月)73号(12月)74号(2001年3月)を発行、国内会員、海外の日本人宣教者等に送付し、相互の交流と現地の宣教者の活動を日本の多くの人に、伝えるのに貢献した。
(2)援助活動=世界各地区の僻地等で宣教する宣教者からの援助申請を役員会で審議し、緊急、必要性あるものを優先して援助を行った。援助地域、援助総額、援助内容等は以下のとおり。援助地域=インドネシア・フィリピン・チャド・ブルキナファソ・ボナペ・パキスタン・ボリビア・コートジボアール・アルゼンチン。援助総計=8,436,000円、援助内容=神学生の学費援助、医療器具、布教用コピー機、薬、難民救済費ほか。
(3)現地宣教講演会の開催=宣教地から帰国(一時帰国)の宣教者から現地の様子や、宣教上の問題点などを聞く報告会を2回開催、また、宣教者・国内会員の交流のためクリスマスカードや手紙の交換を行った。




『講演会』

@「アルジェリアに生きて」Sr篠田 文江(マリアの宣教者フランシスコ修道会) 2000年7月16日開催。
A「ザンビアでの13年」久保芳一師(コンベンツアル聖フランシスコ修道会) 10月21日開催。
3.会員数=個人374 法人1722 賛助 71(2001.6.1現在) 計 2167






『援助決定』

 (2001.6.12決定)
1.モーリシャスのSr桐野香(マリアの宣教者フランシスコ修道会)より、バンビノ幼稚園の教具教材費等に150,000円の援助要請を承認。
2.ブルキナファソのSr黒田小夜子(マリアの宣教者フランシスコ修道会)よりBOBOの栄養失調児回復センター用のコンピュータ購入費の一部として、300,000円の援助要請を承認。
3.ボリビアのSr大木道子(礼拝会)よりコチャパンパ・サンタ・マリア・ミカエラ学校の運動教具費、極貧家庭の医療費、生活必需品の援助等に50万円づっ計1,000,000円の援助要請を承認。
4.ボリビアのSr斉藤クニ子(礼拝会)より、未婚の母のための厚生事業(母子寮・衣料工場等)でコンピュータの導入が義務づけられたため、購入資金の一部として、1,500ドル(186,000円)の援助申請を承認。
5.日本カトリック移住協議会から申請の海外宣教者向荷物発送糞等の援助要請684,874円を承認。援助額総計=2,320,874円。






『2000年度決算報告』

入金
会費・寄附金10,785,897円
預け金利子93,578円
前年度剰余金2,073,050円
合計12,952,525円
出金
援助金8,436,684円
運営経費2,204,409円
次期剰余金2,311,432円
合計12,952,525円






『宣教者に支えられて』

日本の教会の支えは、宣教者のおかげ
カトリック中央協議会・広報部長 聖パウロ女子修道会 長谷川 昌子
 少し古い話になるが、今年の春、東京のお台場ビッグサイトで「イタリアまつり」が行われた。これは、今年が「日本におけるイタリア年」ということを記念して開かれたものだが、この時、イタリアのワインやパスタなどの食材の会社やバッグや装身具の会社が会場のコーナーのスポンサーとなり、お店を開いていた。
 その中で、イタリアはただ、ファッションや食べ物の国だけではない、その底に流れている深い精神性はカトリックのものだ、とある企業がその中に「チッタ・デル・ヴァテイカーノ」(バチカン市国)のコーナーを設けるように主催者側を説得し、実現した。この「チッタ・デル・ヴァテイカーノ」には、カトリックの多くの修道会が目に見える形で協力したことでも話題になった。聖パウロ修道会、聖パウロ女子修道会、師イエズス修道女会、サレジオ会、宮崎カリタス修道女会、マリア会などが協力し合って、カトリックを宣教するためにいろいろ工夫をこらしていた。
 しかし、何といってもこのコーナーでいちばん人々を引きつけたのは、このためにイタリアから駆けつけてきた一人の宣教女の姿であった。シスターローザ・マリアである。彼女は19歳で来日し、約30年間日本各地で宣教したが、総本部に呼ばれ、泣く泣くローマに帰ったシスターであった。
 1週間の期間中、彼女のほほえみと丁寧な日本語に驚いた人も多かった。この展示会に来てくださった人の中で、初めてキリスト教と接した人もいた。その人々に、展示された大聖年の開門式の写真や祭服、バチカンのスイス衛兵の制服を見せながら、キリストについて、カトリック教会について、ミサについて、信仰についてなどを話す生き生きした彼女の姿に、多くの人が魅了されたようだった。同じ方が「シスターローザマリアのお話が聞きたいので、また来ました」と2度、3度お訪ねくださる人もいたほどだ。
 展示会場が閉められてから、修道院に帰り、夕食の時、彼女の話すことは、今日出会った人々のことだった。「00さんという人は、カトリックの幼稚園に通っていたそうです。また、キリスト教のお話が聞きたいということでした。近くの教会をお教えしたので、訪ねてくださるでしょう。お祈りしなければ」という具合。いつも、「この人のためにお祈りしなければ」という言葉で終わる。そして、毎日、熱心に祈るシスターローザ・マリアの姿が聖堂にあった。

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 海外宣教に出かけているシスターや神父様、ブラザー、また信徒宣教者が一時帰国で帰られた時、私はなるべく宣教体験に富んだお話しを聞くようにしている。それは、彼らの生活ぶりや話が、現在の日本の私たちに大きな刺激となるからである。「一人一人は宣教者なのです」と洗礼の時間かされていても、頭の中でわかっていても、一朝一夕には宣教者にはなれないと思ってしまう。しかし、彼らの話を聞いたり、シスターローザ・マリアや一時帰国している時の彼らの生活ぶりを見ていると、私はいつもエマオの弟子たちがイエスに出会い、道々話を聞いた時のことを「あの時、私たちの心は燃えていたではないか」と言ったその体験と同じような体験をする。
 そして、私はいつもこう思うのである。海外で苦労多い宣教を淡々と果たしておられる多くの宣教者の貴重な働きが、現在の日本のカトリック教会を支えていてくださっているのだと。