『きずな″よ!強くなれ!!』海外宣教者を支援する会会長 服部比左治
一昨年九月に誕生した本会が、敬愛する梶川宏マリア会司祭を中心とする関係者の方々や、全国的規模に拡大した個人会員及び法人会員の方々の協力、支援を得て順調に育ちつつあり、近く満二歳に達せんとしつつあることは、誠にうれしいことで、感謝の念と同時に今後の一層の発展を心から祈念せざるを得ません。
私事をのべて恐縮ですが、私は昨年七月下旬、都内の大病院にて外科手術を受けましたが(腫瘍発生のため)、幸い順調に回復を遂げ、昨今は長時間の外出にも堪え得るだけの体力と気力も戻りました。この体験は私の宗教心を固めるための、よい機会になったことを神に感謝しております。退院後、米国の核戦争映画「ザ・デイ・アフター」を都内の映画館で見ましたが、この映画に出て来るキャンサス州のローレンスと云う町は、今から四十七年前に私が外交官補の身分のままで留学した州立キャンサス大学の所在地で、懐しい想い出で見ましたが、将来、米ン間の全面的核戦争の発生を想像して、深刻な思索に耽らざるを得ませんでした。私自身はもう七十一歳にもなり、神様の善意を固く信じて天国へ直行する心の準備は充分出来ており、余生を神の栄光のために有意義に生きることが、人間の義務であると自覚して、日常生活を営んでいるこの頃ですが、年若い子孫たちの運命を考え、なんとか、彼らにも末長い幸福な人生を与えてやりたいものとの強い念願を抱かざるを得ませんでした。 そのためには、日本及び日本国民はどうすれはよいのか。 現在、私共日本国民は自由と民主々義体制の下に平和と繁栄を享受し、世界中で最も幸福な生活を営んでいるわけですが、世界平和維持のために、日本及び日本国民が果すべき「責任」と「役割」は二つあると思います。一つは、いろいろな面で国力を高めるとともに、その平和を守る力を強めること、もう一つは、南北問題解決の用ための努力、即ち世界中の発展途上国に対する経済協力の一層の強化であります。近代文明の発展に伴い、交通、通信機関の発達は日進月歩の勢いで、地球は益々人類にとって小さくなりつつあります。 布教地日本から全世界に向って、日本人の聖職者達が、海外宣教という尊い使命に挺身するため派遣される数は、今後、益々増加するものと予測されますが、これは、時代の趨勢として当然のことでしょう。これらの日永人聖職者の方々は、日本という国家の、前に述べた「責任」と役割の一端を担っておられるわけであり、私共、「きずな」の会員は、この点に深く思いを致して、今後とも強力に支援の手を物心両面に於て、差し伸べていかなければなりません。 きずな″よ!!強くなれ!! 『一九八三年度海外宣教者を支援する会・活動報告』
『ありがとうインドネシア青少年奨学金』「きずな」第5号と6号で、インドネシア青少年への奨学金についてご協力をお願いしましたところ、数多くの方々から、奨学金拠出のお申し込みがあり、関係者一同感激Lております。インドネシアから送られて来ました、奨学金受給対象者は次のとおりです。 『奨学金をありがとう』聖母カテキスタ会 浜谷真佐美
四月十日、メダンでアメリカドル一三八九ドルをインドネシアルピアで、一、三七六、〇〇〇ルピアを頂きました。大金ですので、注意して使用させて頂きます。どうもありがとうございました…。
直ちにヨハネス神父様(司教館の総会計)にあずかって頂いております。私は一カ月に一回、ヨハネス神父様から、必要な分を頂くことにしております。 インドネシアの新入学期は七月で、入学金納入は六月に致します。すでに在学中の者には、今月から、この頂いた援助金で、援助し、残りのお金は預金します。 『インドネシア青少年奨学金募金要項』アジアと日本は歴史的にも地理的にも深い関係を持っています。特に若い人々の教育はその国と世界の豊かさにもっとも関係のあることではないかと存じます。このたび、インドネシアの宣教者から青少年の奨学金のお願いがまいりました。14歳から20歳までの中、高校生を中心とした青少年の三年間の学費の援助です。この青少年に直接かかわりあいをもち現地で働いているのは聖母カテキスタ会の宣教者シスター浜谷真佐美でいらっしゃいます。 人と人との暖かい結びつきの中にこの協力が行なわれたいものだと思います。奨学金は一人々■々個別に直接現地にお送りいただくと複雑になりますので当会でまとめさせていただきます。 一口二万円一、一人分の一年間の奨学金の平均です。 一、二口いただけますと一人の二年間分の奨学金となります。 一、一口で一年又は二年間継続いたして下さっても結構です。 一、何人かの方々が集って一人分の奨学金を出すこともできますので一口分でなくても結構です。 後程その奨学金がだれにあたるかはお知らせ申しあげます。 『昭和58年度収支決算書』支出の部(単位:円)
収入の部(単位:円)
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