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KIZUNA 日本カトリック海外宣教者を支援する会 JAPAN CATHOLIC ASSICIATION FOR AID TO OVERSEAS MISSIONARIES

きずな


《巻頭言》

異文化の中での福音宣教

聖パウロ女子修道会 山田 絢子
  「あなたがたは行ってすべての国の人々を弟子にしなさい」(マタイ28-19)と言われたイエスさまのおことばは、異なる文化をもすべて人々へのものであるから、強いて異文化を強調する必要はないと思います。聖パウロの宣教も、ギリシャやローマなど文化の異なる人々に対してでした。とはいえ世紀を通じて福音を伝える上で、その国の文化を考慮しなければならないのは何故なのでしょうか。
  20世紀は1950年を境にして天地が覆るほどの変動の世紀でしたし、今もその続きを私たちは生きています。1950年戦後の日本で、しばしば「文化」という用語が使われていました。かつて受けた上智大学のロゲンドルフ神父さまの文化についての講座は、まだ私の記憶に残っています。文化服装、文化鍋など日本は文化を追求する国と言われました。人が生きるかぎり、文化は社会の中で毎日生まれ育っていくのです。したがって、宣教はイエスのメッセージがその土地の文化、毎日の生活環境の中に生きる人の心にしみこんでいくものと思います。
  『きずな』を毎回読ませていただいて、世界中で活躍されておられる宣教者のみなさまのお働きは、まさに現代異文化の中で伝えられている具体的な宣教であると思います。
  私は1970年以来、台湾、香港、マカオに派遣されました。共同体では台湾、シンガポール、フィリピン、韓国、中国、ブラジル、ポルトガル、イタリア出身の姉妹たちと共に宣教に従事する恵みをいただきました。しかし、アジアの姉妹たちの歴史的文化的背景には、折にふれて第二次世界大戦中の日本人から受けた傷が、まだ残っているのを感じないわけにはいきませんでした。
  また、マカオでは道端で靴を修理するおじいさんが、南京虐殺について赤い筆字で“忘れるな、八万の犠牲者を”と大きく書いた紙を後ろに張って、道行く人々に訴えていました。韓国、フィリピン、シンガポール、中国、台湾など日本が担っている過去の負債は、今も彼らの血の中に文化として生きています。私にとって宣教は償いを意味するものでもありました。イエスさまが私たちの罪を贖われたことによって、私は真の償いの意味を知りましたが、これも福音の文化的な受肉の一面であると思われます。福音宣教はイエスの喜びのメッセージを、毎日人々とかかわって伝えることですから、どのような文化をもつ人々とも喜んで伝え合わなければならないと思うのです。
  最近、南米のボリビアから25年振りに帰国した姉妹の話を聞きながら、「全世界に行って世の終わりまで福音を宣べ伝えなさい」というイエスさまの普遍的なみことばは、毎日地球が回っている限り、キリストの洗礼をいただいた私たち一人ひとりが、宣べ続けていく生きた文化になっていくのだと考えさせられました。
  

『第37回運営委員会議事録』

日 時:2010年6月12日(土) 16:00〜17:30
場 所:六本木チャペルセンター:コーヒールーム
議 事
  議事に入る前に事務局からローシャイタ神父様がSJハウスからロヨラハウスに移転された事情について報告あり、神父様の健康回復のために全員で祈りを捧げた。
T.2009年度の活動報告(2009年4月1日〜2010年3月31日)
〔会 議〕
 運営委員会開催:2009年6月13日、9月12日、12月12日、2010年3月13日
[諸活動]
1)広報活動
  • 広報誌「きずな」3,800部を年4回(6、9、12、3月)発行。宣教者から送られて来る活動のレポート(当年度は20か国をカバー)と国内会員から寄せられるお便り、声などを掲載している。「きずな」を毎号国内会員と海外の宣教者に送付することによって、国内会員に宣教者からの直接の声を伝え、宣教者に対しては相互に情報提供する役割を果たしている。
  • 当会のホームページも各方面からアクセスされており、事務局へ問い合わせもあり情報源として利用されている。
  • 「聖母の騎士」誌の執筆者として海外宣教者を推薦し、その記事が読者から好評を得ている。
2)「宣教者名簿 2009年版」を発行。宣教者数は336名、派遣先国は55か国。
3)勉強会
  10月27日午後2時から、六本木の聖ヨゼフ修道院ホールにて、ブルキナファソから帰国されたマリアの宣教者フランシスコ修道会のシスター黒田小夜子から、12年間かけて立ち上げられた「栄養失調児支援センター」について、現地で撮影された映像を見ながら、その活動状況の説明を聞いた。
4)宣教者のお話しを聞く会
  2010年2月6日午後2時、同じく修道院ホールに一時帰国中の次の3名の講師を招いて、お話しを聞く会を開いた。来場者は50名を超え、それぞれ異なった世界での宣教、司牧、社会奉仕について宣教者の生の声に、参加者一同熱心に耳を傾けた。講演後のお茶の時間にも、それぞれの宣教者を囲んで話しが弾んだ。
  
  講師 ハイチ    シスター須藤 昭子(クリスト・ロワ修道女会)
      ボリビア   倉橋 輝信神父(サレジオ修道会)
      ミクロネシア シスター赤岩 恵子(援助マリア修道会)
5)援助活動
  世界各地の宣教者から申請のあった援助について、申請書類を基にして実績や内容について運営委員会で検討し、緊急性や必要性の高いものから援助を決定し、実行した。(P7参照)
6)その他
  • 宣教者の事務所訪問も多く、その方々からは、「きずな」を読むと、他の宣教者の様子を知ることで励まされ、元気が出るという言葉をいただいている。
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  • 宣教者と国内会員と相互交流のため、クリスマスカードや手紙の交換も従来どおり行なった。
  •  
  • 教会バザーに出店:目黒教会(6月7日)、成城教会(10月26日)
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  • 統計:会員数 法人・団体会員:2,055件 個人会員:485名 賛助会員:65名   総計2,605(2010年3月31日現在)

U.2009年度会計報告 2009.4.1〜2010.3.31
収入 支出
会費・寄付金12,361,895 援助金6,557,013
基金取り崩し1,000,000 研修費99,200
雑収入0 運営経費4,345,831
預け金利子550 次年度剰余金3,069,267
前年度剰余金708,866
合 計14,071,311 合 計14,071,311

*援助申請の総額が少なかったため、援助実施額は予算より300万円ほど少なかった。それが余剰金として計上されている。また、基金の取り崩しも予算より50万円少なかった。そのためこの余剰金を基金に組み入れるかどうかについて、議論されたが、結果的にはこのまま次期に繰り越すことにした。また基金の額についても幾つかの意見が出されたが、1年間の必要資金相当の額を維持するという方針を確認した。 *井上監査役から監査報告あり、証票、帳簿などを照合して、この決算書が適正であることが確認された。

V.2010年度活動計画・予算の審議
〔会議〕運営委員会を年4回開催予定(2010年6、9、12月、2011年3月) 〔諸活動〕
  1. 広報活動
     @「きずな」年4回発行 3,800部 
     A ホームページの継続
     B「聖母の騎士」誌の執筆者として海外宣教者を推薦
     C 東京教区ニュースに海外宣教活動に関する記事を提供(2010年の毎号に特集シリーズ記事として)   
     
  2. 講演会・勉強会   一時帰国中の宣教者、日本に帰国した宣教者に講演を依頼 他
  3. 援助活動   申請に応じ運営委員会で検討の上、決定する。
  4. その他
     ○ 会費・献金・寄付の管理業務
     ○ 帰国・一時帰国された宣教者とのコンタクト
     ○ 会のPRもかねて、教会のバザーなどへ参加させていただく
      10/10ヨハネ祭(小金井市) 10月(成城教会)など
    
〔予算審議〕
  1.  下記の予算案が提出され、1,200万円の収入と1,376万円の支出について審議し、原案通り承認された。
  2.  基金については1,200万円のレベルを維持することで合意。
  以上審議の結果、すべて承認された。
2010年度会計予算
(1)収 入(金額単位:円)
(2)支 出(金額単位:円)

W.会長代理・代行について
 会長のローシャイタ神父様がロヨラハウスに転居され、当会の運営に事実上携われないことになったので、会長としての日常業務を行う会長代理が必要なことについて話し合った。とりあえずの間、中谷神父様に会長代理を引き受けてもらうことが提案された。これに対し、同神父より「突然な話しでどう対応すべきか迷うが、先ずこれからの「会」の運営をどうするか、それを話し合い、会長にはどのような人がよいかを考えた上で、ではそれまで代理を引き受けるというのが筋であると思う」との発言あり。これに対して、とりあえず今は代理が必要であり、何とか代理を引き受けてもらいたいと委員全員で代理の受諾を要請。中谷神父も、できるだけ早い機会に皆でこれからのことを話し合うことを前提に、代理を引き受けることを承諾。

X.「きずな」111号について
  諏訪編集担当からのメッセージ:「予想外にお便り、しかも長文のものが多く、22ページ組みとなった。校正についてはパラグアイの首都名が間違っていたので、次号で訂正する」。
  今回の巻頭言「旅支度」は、作家の感覚で書かれたものだけに、興味をもって読む人が多く、余部を求めてこられた方もいる。

Y.「きずな」112号について
  巻頭言は帰国中のシスターにお願いすることになった。原稿の締め切りは8月10日、発行は9月1日、発送作業は9月2日(木)に行なう。

Z.援助申請の審議
  1. カメルーンのSr.末吉美津子(シャルトル聖パウロ修道会)から申請されたピグミ族の子供たちの給食費と職員の給料と運営費760,000円(2011年度分)については、前回個人的な支援があって、このレベルの金額を援助できたが、今回はこれからの援助実施の展開状況が見通せないので、とりあえず前回通りの500,000円を承認することになった。
  2. ボリビアのSr.小濱静子(サレジアンシスターズ)から申請されたサンタクルス周辺の日系人ボリビア人のために働く4人の宣教者の交通費補助として4,000ドル、384,000円について、審議の結果承認。
  3. ペルーのSr.川俣恭子(礼拝会)から申請のあった自立援助センターに通ってくる極貧状況にある女性たちの交通費援助として修理費5,600ドル、537,600円について審議。この女性たちを立ち直らせる機会を作るのに励んでおられることを考慮して、承認を決定。
  4. アルゼンチンのFr.北島泰治(神言会)から申請された宣教司牧活動に必要な車の買い替え費用、その車の維持費、ガソリン代などの一部として、合計3,000ドル、288,000円について、審議の結果承認。
  5. パラグアイのSr.林 静子(聖霊会)から申請されたピラポ聖霊小学校の運営のための援助金として200、000円の申請があり、援助を決定した。
  6. ボリビアのSr.斉藤クニ子(礼拝会)から申請のあった福祉事業・母子寮の子供の学費、教材費、交通費の援助 7,000ドル、672,000円について審議。100名の子供の内の50名分についての援助であるが、全体のバランスを考慮して、500,000円だけを承認。
[.その他
  1. 会計事務の分担について:これまで担当してきた原委員の健康上の制約もあり、原委員には会員名簿と宛名シールの管理に専念してもらい、会計事務については長井、井上(信)委員がカバーすることにした。
  2. バザーへの参加について:10月10日に小金井教会で開かれるヨハネ祭、その他成城教会の10月のバザーに参加する予定。
  3. 次回の委員会は、9月11日(土)16:00から六本木チャペルセンター・コーヒールームで行なう予定。



2009年度援助費一覧

15件       6,557,013

皆様のご支援をお待ちしております

1982年9月、世界各地へ派遣されている宣教者を日本から支援するためにこの会は設立されました。以来、困難な状況にあって現地の人々と共に生活し、喜びも悲しみも分かち合って活動する宣教者を物心両面から支援してきました。これからも皆様からのいっそうのご支援をお願いいたします。
    会費:個人=1口/1か月 1,000円  法人・団体=1口/1か月 10,000円)
    ほかに賛助会員として不定期にご支援いただくこともできます。
 ◎銀行振替口座 みずほ銀行高田馬場支店 普通口座 2084112
         日本カトリック海外宣教者を支援する会 会長 V.ローシャイタ
 ◎郵便振替口座 00140−5−67881 海外宣教者を支援する会
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