《巻頭言》 《ひと声ひと声の輪の拡がりによって》 札幌カトリック北26条教会 松川ノブ子
聖週間を目前にしたころ「巻頭言」の依頼を受け、いささか戸惑いましたが、多くの方々の積極的な活動を紙面で拝見、私のできる範囲内での協力をとお引き受けいたしました。当小教区が支援活動に取り組んだのは、およそ30年ほど前だったと思います。一女性の呼びかけで始まりました。非常に熱心な方で、一人一人に声をかけ、日曜日のミサの前後に玄関に立ち、100円、200円と支援金を集めてくださったのが始まりでした。支援する会の主旨とは少々違っていたかもしれませんが、多くの方々の理解をいただくことと長続きすることによって、活動に協力することがねらいだったと記憶しております。長い年月、暑い日も寒い日も、欠かさず活動されていました。その熱意に促され、会員が増えていったものでした。 現在その方は高齢のため若い方にバトンタッチされ、見守っておられます。新しいことを始めるということは、何によらずご苦労なものだと思います。現在、お世話している方のお姉様も、海外での活動に従事されておられます。ほかにも教会のバザーなどの機会に、海外の子供たちのために文具や衣料などを送らせていただきました。 北26条教会も今年は献堂50周年を迎えます。支援活動は大きなものではありませんが、個々の活動、小さな活動がきっかけになって支援の輪が広がってきております。例えば、札幌教区出身の司祭が、フィリピンで貧しい子供たちのため活動されていますが、その援助活動として、ミサ後の一杯のコーヒー運動による献金を続けています。小さな活動ではありますが、愛の絆は強められております。 その他、フィリッピンの聾唖者への支援や、里親として教育への支援活動をされている方もいます。そのような小さくても具体的な種々の活動に、支援を続けております。 また、転入されて来られた方が路上生活者への支援を始められましたが、この愛の奉仕活動が実を結んで、今では札幌市内および近郊の教会が一つなって炊き出しや、衣料品などの援助を行なっております。希望する方を、クリスマスの徹夜ミサに招待し、パーティーを共にして喜びのクリスマスになったこともありました。 一人の声を、また一つの小さなきっかけを大切にし、これからも神への愛を長く続けていけますよう願っております。 『第32回運営委員会議事録』日 時:2009年3月10日(火) 18:00〜19:40場 所:四谷SJハウス会議室 議 事 議事に入る前に、チャドで自動車事故のために帰天されたシスター二条 あかね(援助修道会)のために祈りを捧げた。 また当会のオリジナル・メンバーだった故八巻 信生氏の姉であるシスター八巻(マリアの宣教者フランシスコ修道会)が3月6日に帰天された旨の報告あり。 T.きずな106号について シスター片岡の巻頭言については、宣教の現場が具体的に感じられて、興味深い記事であったなどのコメントあり。シスター自身からは2千語という枠を超えてしまい、編集者に迷惑を掛けてしまったとの発言あり。欠席の編集担当・諏訪委員からは次のようなメッセージあり。「例年のように世界中の宣教地からクリスマスのメッセージをたくさんいただいたが、書かれている言葉は共通するものが多いので、代表的なものを取り上げた。編集内容について関係各位からのコメントなり意見をもっといただきたい。」 U.きずな107号について 巻頭言は,支援してくださっている団体やグループにお願いしてはどうかということになり、札幌カトリック北26条教会の支援グループの方にお願いすることになった。 V.運営委員推薦の件 昨年9月の運営委員会ですでに紹介された委員候補者、山田真知子さんをメンバーとして任命することにつき出席者に諮り、異議なく承認された。山田さんは成城教会に所属し、現在「アジア教育支援の会」でも活動。カトリックの組織的な活動に関心があり、すでに「きずな」の発送作業などにも参加している。6月の委員会から出席の予定。 W. 援助申請の審議 審議を始める前に事務局より「世界的に厳しい経済情勢の影響と思われるが、2008年度については、収入が予算レベルより300万円ほど減る可能性が高く、予算で見込んでいた100万円の基金取り崩し額を300万円として対応するしかない。2009年度については、この現実を踏まえて、援助の予算を考えなければならない」旨の説明があった。 この点に関して、基金の取り崩しだけに頼ることは限度があることであり、支出の面でも見直しを行う必要があるのではという意見も出された。経済危機の中での収入確保、さらに援助の基本的姿勢を見直しの必要が提議され、さらにはそれを献金の基礎となる会員、並びに援助を申請される海外の宣教者にもアピールする必要性が議論された。また、当会の存在を知らない関係者も多いので、あらゆる機会と手段で広報活動を行うべきであり、帰国されたシスターたちが報告会に招かれる機会も利用し、当会の宣伝パンフレットの配布のチャンスとしたい。 @ ボリビアのSr.松下 春江(宮崎カリタス修道女会)から次の2点について合計6,000ドル(606,000円)の支援を決定した。 (a)宣教司牧のためのガソリン代:3,000ドル、(b)カテキスタ、青年リーダー研究・集会のための参加費:3,000ドル A コンゴ(ブラザヴィル)共和国のSr.高木 良子(マリアの宣教者フランシスコ修道会)から現地の村に宣教して100年祭を迎えるに際し、衛生施設改善としてトイレ2室とシャワー2室を設置するための資金:787,360円の支援の要請があった。当国からの申請は初めてであり、百年祭という大きな節目の時期であり、援助の対象の観点から全額支援することを決定。 B ブラジルのSr.浜崎 和子(宮崎カリタス修道女会)から申請があったラール・サントアントニオ(社会福祉事業)の消防管理設備の設置費用47,400ドルについては、次のような理由から見送らざるを得ないという結論になった。 1)消防法の改正による必要不可欠な出費であることは十分理解できるが、金額的に年間予算の半分に近い大きなものであること。 2)これまでも議論されたが、当会の援助の対象は建物やその設備というよりも、できる限り宣教司牧に関係の深い教育、保健・衛生、社会生活などの面での支援に重点を置きたいということ。 C フィリピンのSr.松田 翠(女子御受難会)から宣教司牧のためのコピー機1台の購入について支援の要請があった。審議の結果、これまで使用してきたコピー機が老朽化してきて、シスターだけでなく、司祭の司牧にも支障が出てきているので、必要経費:3,000ドルの支援を決定。 ●決定した以上の3件の支援額は、1,696,360円(1ドル=101円で換算)となり、今年度の支援の累計概算額は9,377,360円となる。 W. その他 1)今年のバザー出店については、目黒教会(6月7日)、小金井教会(10月11日)を予定している。収益のことは別にしても、当会の宣伝には貴重な機会であり、ほかにも機会があれば出店したい。販売する物は「仕入れ販売」でなく無料の献品の物を原則とし、常日頃から献品の確保に努めなければならない。保管場所は事務所や牧野委員の自宅などで対応。運搬の経費もかかるので、運搬の協力者を探す必要がある。小金井教会については、外部の一般の人々が来ることもあり、タオル、シーツなど日常品的なものが喜ばれる。目黒教会については献品的なものでも売れる可能性がある。徳田教会については今年のバザーは無理であるが、4月19日のミニ・バザーと9月の敬老の日のガーデン・パーティで献品を出すことについては、波多野委員が対応可能である。 2)夕刻に運営委員会を開催することが次第に難しくなってきた。そのため午後の昼間に開催することについて参加委員の都合を訊ねた。その結果、土曜日の午後4時からの開催ならほとんど全員の参加が可能という結論を得た。これに基づき、次回の委員会は、6月13日(土)午後4時から四谷のSJハウスで行なうことにした。なお、「きずな」107号の原稿締め切りは5月10日、発送は6月4日(木)を予定。 (以上)
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